専修大学経営学部には、2024年時点で37のゼミナールが存在します。ゼミへの所属は卒業必須ではありませんが、毎年3・4年生の約6割がゼミに参加しており、より深い学びや仲間との活動を求める学生にとって大切な場となっています。2年生の秋になると、学生や教員による説明会、2週間の公開ゼミナール期間を経て選考が行われます。人気のゼミは倍率4倍に達することもあり、どのゼミを選ぶかは学生生活を左右する大きな意思決定となっています。この記事では、来たるゼミ選びの参考として、「行動経済学」をテーマにした小川博雅ゼミナールを紹介します。
経済と心理をつなぐ「行動経済学」とは?
「行動経済学って何?」と首をかしげる人も多いかもしれません。行動経済学とは、経済学と心理学を融合させた学問。従来の経済学が「人は常に合理的に行動する」と仮定するのに対し、行動経済学では「人は感情や直感に左右され、しばしば非合理的に行動してしまう」と考えます。
たとえば、セールの「限定○個」という言葉につられてつい買ってしまう、というのも立派なバイアス(思考の偏り)です。行動経済学は、こうした人間の意思決定に潜む心理的メカニズムを解き明かす学問です。
小川ゼミでは、経済実験や統計分析を通して、人間の行動パターンを科学的に探ります。そのため、「経営学部らしくない」と言われることもありますが、まさにそこがこのゼミのユニークさです。
小川ゼミの活動をのぞいてみよう
ここからは、実際にゼミ生へのインタビューをもとに、小川ゼミのリアルな活動内容を紹介します。

Q. 小川ゼミの活動時間は?
A. メインは水曜日4限ですが、発表前などは17時まで延長したり、夜に自主的なミーティングを行うこともあります。輪読(文献の発表)やグループでの実験発表、さらにビジネスコンテストの準備などで忙しい時期も。発表が近い時は、週2〜3回・夜3時間程度集まることもあるほど、みんな積極的に取り組んでいます。京急百貨店との連携企画を提案したりと、理論と実践を結びつけた学びが展開されています。
Q. どんな内容を学ぶのですか?
A. 行動経済学の名著を読みながら、グループで議論します。2024年度は、
『不合理だからうまくいく』(ダン・アリエリー著)
『WORK DESIGN 行動経済学でジェンダー格差を克服する』(イリス・ボネット著)
の2冊を中心に研究しました。
人が持つバイアスや偏見が、日常の選択や社会の構造にどう影響するのかを、実験や分析を通じて検証しています。んな積極的に取り組んでいます。京急百貨店との連携企画を提案したりと、理論と実践を結びつけた学びが展開されています。
Q. グループ活動が多いと聞きますが?
A. はい。4〜6人のチームで取り組むことが多く、ビジネスコンテストや産学連携プロジェクトにも参加します。2024年度は、地域創生をテーマにしたビジネスコンテストや、「神奈川産学チャレンジプログラム」で京急百貨店に地域密着イベントの企画提案を行いました。実社会と関わる機会が多いのも、小川ゼミの魅力です。
先生との距離の近さ、アットホームな雰囲気
小川ゼミのもうひとつの魅力は、先生の親しみやすさ。ここでもゼミ生の声を聞いてみましょう。

Q. 小川先生はどんな方ですか?
A. 本当に学生想いの先生です。体調や就活状況を気遣ってくれるのはもちろん、相談にもいつでも乗ってくれます。経済実験で予算が足りないときにも「どうすれば実現できるか」を一緒に考えてくれたり、クリスマス前のゼミでは学生発案のパーティーを開催してくれたりと、温かく支えてくれます。飲み会や合宿でも先生が一番楽しそうで、「先生がどこにいるか分からないほど自然に学生と混ざっている」こともあるんです。サンタクロース姿の先生を見たことがある人もいるとか…!
Q. ゼミの雰囲気は?
A. アットホームで、先輩後輩の壁がありません。
授業前後の雑談も多く、就活の相談をしたり、輪読中も意見を遠慮なく出し合えます。発表準備が終わったあとに、雑談で盛り上がることも。懇親会の参加も自由で、誰もが安心して過ごせる雰囲気です。実際に2024年度のゼミ選考では、「まだ活動が始まっていないのに、すでに楽しそうな空気を感じた」と話す2年生もいました。
まとめ:自分に合ったゼミを見つけるために
ゼミを選ぶうえで、募集要項だけでは分からない雰囲気も知ることがとても大切です。実際、先生の協力を得て主に2年生が履修している「企業経済学」と「経済入門」を受講している125名を対象に行ったアンケートでも、「ゼミの雰囲気」、「他のゼミと比較して優位な点」、「先生の親しみやすさ」などが知りたい情報として多くあげられました。
小川ゼミは、
・人の行動の「なぜ」を探りたい人
・データ分析や実験が好きな人
・アットホームな環境で学びたい人
・グループで挑戦するのが好きな人
にぴったりのゼミです。
専修大学経営学部で「人の行動」を科学的に探究する小川ゼミ。興味を持った方は、ぜひ説明会や公開ゼミでその雰囲気を体感してみてください。あなたの大学生活を豊かにする出会いが、ここにあるかもしれません。
<クレジット>
取材・文・写真:太田真琴
編集:荒井正志朗・菊池理音
取材協力:小川博雅先生